毛色が違うのに仲良くシンクロして振り向く猫たち。野党共闘もこのようにありたいものです。
お寺や神社は殺生を嫌うので、捨て猫を大事にしているところが多かったのですが、この猫たちも東京・豊島区の由緒ある某寺で撮影しました。餌をもらい、手水鉢から水を飲んで暮らしています。
ただし猫と遊びに来る人が増えると参拝客の迷惑になるというので、その後寺門に「参拝の方以外は入門をご遠慮ください」と立て札が立てられました。
世の中こんなもんで委員会 2023年9月9日
ポチという名
今どき愛犬に「ポチ」と名づける人はほとんどいないようですが、ポチといえば犬、タマといえば猫の代名詞のようになっています。ともに語源には諸説あるようですが。
仁科邦男さんという元毎日新聞記者が書いた『犬たちの明治維新:ポチの誕生』という本によれば、ポチ・タマの名が一般的になったのは、明治の尋常小学唱歌に「ポチとタマ」があるからだそうです。昭和になってもこの童謡は小学唱歌に採用されて、国会図書館デジタルコレクションで歌詞を楽譜とともに見ることができます。
「この子はポチと申します。/ちんちんおあづけみな上手。/いまに大人になったなら、/ご門の番をよくしませう。」
代表的な国語辞典『広辞苑』は「ポチ」を「犬の名として広く使われた語」と説明しています。主人に忠実に従い、主人を守るのがポチ。そういう忠犬のような存在を「○○のポチ」と呼ぶ使い方は、『広辞苑』には出ていません。吉田茂さんを始めとして戦後歴代の日本の首相は、折に触れて「アメリカのポチ」と言われてきたのに。元大阪府職員の牧俊太郎さんが書いた『「米国のポチ」と嗤われる日本の不思議』という本もあります。
もちろん『広辞苑』がポチという言葉の悪用について収録していないのは、これが差別語だと認定したからでしょう。人を傷つけ誹謗する言葉であるのは確かです。では落ち目のアメリカから兵器を爆買いする日本の首相を何と呼ぶべきか、考えてしまいます。