ピストルと小銃
イスラエル兵はパレスチナの人々の腰を狙って小銃を撃ちます。小銃弾はピストルの弾よりはるかに強力で、当たると砕けて体内で拡散し、相手を倒します。即死でなくても確実に戦闘力を奪えます。
自衛隊が使う小銃に「アタレ」と片仮名で書いてあるのは「当たれ」というおまじないではなくて、「安全」「単発」「連発」の切り替えスイッチです。近接戦闘ではなぎ払うように連発すれば確実に相手に当たる。スポーツカメラマンが連射で撮影して決定的瞬間を狙うのと似ています。
その小銃を、自衛隊員は入隊するとすぐに各自に与えられて、分解、掃除、組み立ての練習を繰り返しさせられます。銃剣を付けて相手を刺殺する練習もさせられます。実際に人間を相手に小銃を使わざるを得ないような事態が来ないように願うばかりです。
敵を倒す練習をしている自衛隊とは違って、警察は犯罪容疑者を逮捕して裁判にかけるために銃を使います。ピストルですね。危害が加えられる危険があれば、まず威嚇、さらに相手の反抗力を奪うために銃を使います。ピストルは小銃に比べて破壊力が小さく、銃身が短いですから近距離でないとまず当たらない。それでも警官が武装していることで、犯罪の抑止力になると思われているのでしょう。
それにしても、自衛隊と警察に多数の銃器があって、使い方の練習をした経験のある人がじつにたくさんいる社会が安全なのでしょうか。各家庭に銃があるような米国、警官も銃を持たない英国などと比べてどうなのか。さらに言えば、平和の祭典であるはずのオリンピックにライフル競技があっていいのか。考えてしまいます。