おりおりの猫16

黒猫は暗闇で目だけが光って見えるので気味悪がられて、西洋では魔女の使いとして迫害されたといいます。日本では逆に暗闇でも目が見えるというので魔除けとして珍重されて、宇多天皇(在位887-897年)も黒猫を飼っていたという記録があります。平安時代に飼われていた猫でいちばん有名なのは『源氏物語』若菜上の帖に登場する女三の宮の飼い猫でしょうが、残念ながら毛色についてはわかりませんね。